一度でいいから好きだと言って


いつの間にかドレスもキャミソールも腕を抜かれて、脱がされた。

また身体を返され、男の人には見せたことのないところが更に顕になる。

「綺麗な身体やな・・・・・」
斯波さんが呟いて唇を重ねる。

キスの雨が身体中に降ってくる。

貰う愛撫はどこまでも甘くて、時々激しくて、自分でも聞いたことのないような声がこぼれでる。

どこかへ落ちていくような感覚が怖くて、思わず

「陸・・・・・」
と呼んで手を伸ばす。

しっかりと握られた手に安心して、また快感に身を任せてしまう。


その後にやってきた身体を引き裂かれるような痛みに涙が出る。

やがてそれが快感に変わるまで、陸は何度も何度もキスをくれ、髪を梳いてくれた。
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