一度でいいから好きだと言って


小さな手足、甘い匂い・・・・・
本当に可愛い。

よく見ると、リビングはおもちゃで一杯だ。誰の仕業か容易に想像がつく。

「おもちゃ一杯ね。甘々なじいじですねー」

和ちゃんのほっぺをツンとつつく。

「じいじだけやないのよね。ばあばも3人のおじちゃんも抱っこを取り合いなの」

「陸や海斗くんまで?空くんは優しいからわかるけど」

「はい。幸せな子ですよね」
茜ちゃんが微笑む。

本当に・・・・・。
祝福されて、愛されて、その小さな身体にあふれるほどの想いを受けて・・・・・。

「さ、翠ちゃんのお手伝いしてこよう」

「わたしも和をおじさまとおばさまに預けてきて手伝います」


キッチンに戻ると、テーブルに翠ちゃんの手料理の数々が並ぶ。

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