一度でいいから好きだと言って


え・・・・・・・・・・?

「しかもお前、朝起きたら金だけ置いて消えてるし。挙句の果てはアメリカに気をつけて帰れやろ」

陸がわたしの隣にどすんと座る。

「・・・・・・・・・・ごめん。痛くて泣いたことは覚えてる・・・・・」

「マジかよ・・・・・」


好きって言われてた・・・・・?


「有り得ないと思ってたからかな・・・・・」

「・・・・・・・・・・オレ、好きでもない女の処女奪うようなキチクかよ。しかも覚えてないって・・・・・」

「ごっ・・・・・ごめん。でもーーー」


言葉を最後まで言う前に腕の中に閉じ込められた。

陸の体温が伝わってくる。

何度も夢見て、諦められなかった陸が抱きしめてくれている。

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