一度でいいから好きだと言って


ブラのホックを難なく外して、陸の指がわたしの胸に直に触れる。

「何って生産活動?」

「陸っ!こんなとこで!」

「大丈夫。さっき鍵かけた」

「り・・・・・」

次の言葉は陸の唇に吸い取られていく。

抵抗しようとするのに、身体中に陸のキスが落とされ、陸の指に溶かされる。



久しぶりの快感と

抱えきれないくらいの自己嫌悪を感じながら



陸に堕ちていったーーーーーーーー。




「お前、いい声で啼くようになったね」

起き上がってノロノロと洋服を整えるわたしに陸が言う。

「初めてのときは痛い痛いって泣くばっかりやったのに。一体あれから何人と経験したの?」

・・・・・・・・・・こんなことで泣くもんか。
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