Jealosy
『おはようございま~す♪』


フレアーの花柄スカートをひらひらとひるがえしながら、
彼女は11時5分過ぎに店内に入ってきた。


『ユウコさん、11時までに店に来るって約束よね!!』


店長の厳しい声が響き渡る。


『あ………ごめんなさい。あたしったら、初日から遅刻しちゃった。』


そう言いつつも、彼女からは、あまり反省した様子は見受けられない。


『分かったなら、こっち来て』


店長が彼女を店裏に来るよう促す。


『ユイちゃん、彼女が今日から新しく働くユウコさん。』


『ユウコさん、今日からあなたの教育をしてくれるユイちゃん。』


お互いを短く紹介し終わった後、店長は足早に、途中だったマネキンの着せ替えをするために表に戻っていった。


(うわ…この状態で何から話したらいいんだろ。)


戸惑っていたユイに話しかけてきたのは、意外にもユウコの方からだった。


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