だーいすきなひと
1. きっかけ



ここの高校に入学してからもう二ヶ月が過ぎた。


高校生になった、という実感が沸かない私にとって新しい環境も別にどうってことない感じだった。


唯、未だにクラスメイトの名前と顔が覚えられてないという事だけがココ最近の悩みに近い。


中学時代からの友人である野口ユリに相談しても「んー、だーいじょーぶだーいじょーぶ。いつか覚えてるから」としか言われない。


クラスの構成は廊下側から男女交互の六列で出来ていて、私と野口は窓側から三列目の後ろ側。


そして、私が把握してる列は窓側のみ。
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