時命生て、
眠る体を無理矢理おこし、
いつもになく
早めに身支度を済ませて
電車で40分揺られた。
_______1年ぶりだね。幸ちゃん・・・
幸せとかいて“さや”と読む女の子は
笑顔はふんわり明るく、
まるで花が咲いたかのように可愛く
肌が焼けないと悩んでいたが
白雪姫にも負けないほど
透き通る肌は
美しい黒髪と大きな瞳を
より一層引き立たせる。
心配するぐらい、
弱りきったさぁちゃんの腕を
掴んだあの時
今でもずっと
感覚が残っている
怖いくらいに
ループして
私を支配する。
さぁちゃんの死は
学校には何もなかったかのように
隠滅された。
それが私は悔しくてたまらなかった。
私にあてられた、
最後の手紙の力強さは
さぁちゃんの傷ついた心と
強い心を表しているかのようだった、