一ノ瀬さん家の家庭事情。
こうなったら、しらを切る作戦!

「委員会に入っていない人ー!」

やばい!

渡辺君てば、名簿見だしちゃったよ!

そんなの見たらあたしが委員会に入ってないことまるわかりじゃないか!

「おい、一ノ瀬。」

もう、こんな時に話しかけてこないでよ!

…と、びっくりした。

一ノ瀬って、名前初めて呼ばれた。

「はい…?」

「身長何センチ?」

はっ?

身長!?

そんなプライベートなこと!しかもデリカシーないな!

なんでそんなこと聞くの!

あたしがチビだから?

なーんて言えないのが、悲しい性。

「…148.7㎝。」

「細か、ふーん、てことは世莉ちゃんのほうがでかいのか。」

細かって!

あたしにとってはこの0.7センチが死活問題なんです!

ていうか、世莉ちゃんって誰よ!

もしかして、彼女!?

「ちょっとそこ!うるさいですよ!」

うわっ、渡辺くんに見つかっちゃったよ!
< 110 / 391 >

この作品をシェア

pagetop