一ノ瀬さん家の家庭事情。
はあ…

部活にも遅れていかなきゃ。

「ほのちゃん、キャプテンに遅れるって伝えておいて。」

「了解、愛、どんまい。手伝えることあったらいいなよ。」

ほのちゃんは浅丘君と体育館に行ってしまった。

そして、委員会は四時半から。

その前にこの爆睡しているお方を起こさないと…

「あのー…久住君?実行委員のあつまり、始まっちゃいますよ?」

一応言っては見るけど、起きる気配全くなし。

だいたい!

この人が話しかけてくるから!

こんなことになってるのに!

「久住君!起きて!」

少し大きめの声を出してみると、のそのそと机から顔を上げる。

「んだよ、うるせえな…」

「実行委員!行きましょ!」

やるとなったら仕方ない。

せっかくだったら最後まで責任持ってやるべきだ。

クラスのみんなに迷惑はかけられないし…

「俺、行かねえ。一人でいけ。」

は、はあ!?

何その勝手な言い草!

< 112 / 391 >

この作品をシェア

pagetop