一ノ瀬さん家の家庭事情。
「いいの?俺で…」

「へ?あ!お願いします!」


だってそんなの、嬉しすぎるよ!

さいわい真兄もほのちゃんとなにか勉強してるっぽいし、これはチャンス!

「えっと、続きから…」

浅丘君がぐっとあたしに近づいて。

顔が、顔から火が出そう!

熱い!

そして、近い!

「一ノ瀬、聞いてる?」

「う、うん…」

聞いては、いるけど…

こんなに近いと緊張しちゃって勉強どころじゃないんだってば!

それからなんとかノートの上の数式やグラフとにらめっこして、2時間。

さすがに疲れた…

朝からずっと炎天下の下でドリンク作ったりしてたもん。

あたしがこんなに疲れてるんだから、そりゃあ浅丘君はもっともっと疲れてるはずだよね。

「よし、そろそろ寝るか!片付けろ!」

キャプテンの呼びかけで、みんなは机を片付け始める。

何か、お礼がしたいな…

そうだ!

確か外に自販があったはず。

そこで何か飲み物買ってこよう。
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