一ノ瀬さん家の家庭事情。
まず、はるひちゃんと同じで、優しいところ。

入学して友達がいなかったあたしに一番初めに話しかけてくれたのは浅丘君。

それから努力家で、一生懸命。

誰よりも早く朝練にきたり、いつも自主練だって頑張ってる。

いっぱいありすぎて、わかんないや。

それぐらい、自分でも気が付かないくらいに浅丘君のことが好きになってた。

「うふふ、大好きなんだね！愛ちゃんも！」

「…うん、そうなのかな。」

はるひちゃんと顔を見合わせて笑った。


席に戻ると、玲はメニューを見て、浅丘君は窓の外を見ていた。

「遅いよ、何してたの。」

「ごめんね、玲君、浅丘君も。」

「いや、いいよ。何食べようか。」

それから玲がデザートにものすごい大きなパフェを頼もうとするからみんなで阻止したり、ワイワイやっていた。

そうこうしているうちに映画の時間に。

映画館につくと玲とはるひちゃんは飲み物を買うために売店へ、あたしと浅丘君は先に入って席につくことに。
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