一ノ瀬さん家の家庭事情。

次の日、朝練に行くともうすでに練習を始めていた浅丘君。

あたしは少しドキドキしながら挨拶。

「おはよう、浅丘君！」

「おはよ、一ノ瀬。」

今日も爽やか満点です！


「なあなあ！聞いた！？」

それは放課後の練習が始まる前、体育館に慌ただしく駆け込んできた葉ちゃんからの知らせ。

「優大、バスケ部入るって！」

優大、って久住君！？

なんで急に！？

それにもうバスケはしない、みたいなことを言ってたのに…

朝練の後、教室に行くとすでに席に座って眠たそうに大あくびをしている久住君。

「久住君！おはよう。」

「…おう。」

「久住君、バスケ部はいるって本当なの？」

すると久住君は目をあたしから逸らして、いう。

「まあ、な。先輩からしつこく誘われたんだよ。中川先輩、中学の時のキャプテンだから。」

そういえば、中川先輩、浅丘君や葉ちゃんとも仲いいもんね。