一ノ瀬さん家の家庭事情。
多分樹里ちゃんは、浅丘君のことが好き。

勝手にヤキモチ妬いてる自分が情けない。

「一ノ瀬、委員会行くって…」

浅丘君、あたしも話したい。

「一ノ瀬!何見てるんだよ?」

気がつくと久住君があたしを呼んでいた。

「えっと、なんだっけ?」

「だから、委員会、始まるぞ。」

あっ、そうだった!

いけない、しっかりしなくちゃ!


そして委員会が終わるともうすでに外は暗くて。

部活はそろそろ終わる時間。

今日も部活、行けなかった。

最近毎日だなぁ…

浅丘君とも全然話せてない。

「一ノ瀬、今日も兄貴と帰るの?」

久住君が辺りを見回しながら言う。

優兄は…もういない!

先に帰っちゃったのかな?

「ううん、もういないみたい。」

「そっか…ならさ…」

どうしたのかな?

久住君は顔を赤くして、何かモゴモゴ言ってる。

「なに?」

「…やる…」

へ?

聞こえない。

「久住君?」





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