一ノ瀬さん家の家庭事情。
でもりっちゃんにだけは知られたくない。

だって絶対面倒くさいことになるもん。

だいたい、りっちゃんはいつまであたしにこんなに過保護なんだろ?

あたしだってもう高校生なんだし、子供じゃないんだから!

それに自分は彼女いるくせに!

あたしだけまだ恋愛は早すぎる!とかおかしいよね?

「はいはい!わかりました!」

「俺、今日は明太子パスタが食べたいなー。」

なんだかんだ真兄の口車に乗せられちゃうんだから。

真兄の背中を睨みながら歩いていると、家の前で急に足を止めた真兄。

「どうしたの?」

あたしが聞いても何も言わない。

「みい…」

へ?

みいちゃん?

あたしは背伸びして立ち止まってる真兄の向こう側を覗いてみる。

う、うえええ!?

なんとなんと、そこにはたしかにみいちゃんと優兄。

だけど二人は…だ、抱き合ってる!?

「何やってんだよ…!」

真兄が二人のそばに駆け寄り、優兄とみいちゃんを離した。
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