一ノ瀬さん家の家庭事情。
みんなしてからかっちゃって!

「本当に似合ってるよ!ね、優大!」

ほのちゃんが隣のダンボールから紙コップを取り出していた久住君の背中を叩いた。

「はっ、はあ!?な、なんでそんなこと俺に聞くんだよ!」

やっぱり似合ってないのかな?

久住君、目も合わせてくれない…

「執事も入りまーす!」

前川君の声で選ばれし執事役の男子たちが教室に入ってきた。

実はその中の一人が浅丘君なんだよね。

執事役、メイド役、それぞれ五人ずつはクラスのメンバー投票して選んだんだけど、その中で一番票数が多かったのが浅丘君!

「きゃー!聡太君、似合ってる!」

樹里ちゃんの可愛い声がして、その方を向く。

…は、鼻血が出そうです!

かっこいい!かっこいい!かっこいい!

かっこ良すぎて思わず三連続。

黒いスーツがスラッとした体型にぴったり。

「聡太、似合うね。」

ほのちゃんが感心してるほど。
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