一ノ瀬さん家の家庭事情。

100億分の1だなんて失礼な！

でも助け舟を出してもらってる立場だから、ここは黙って耐える！

「今度のテスト、良い点取れるように頑張るから！お願い、りっちゃん！」

りっちゃんの顔を見つめてお願い。

「…わかった、ただし、真と玲！ちゃんと見張っておけよ！」

「は？なんで俺まで…関係ないし。」

さっきまでソファでウトウトしていた玲が怪訝そうに眉をひそめた。

「玲もテスト近いんだし、同級生なんだから一緒に勉強すればいいだろ。一石二鳥だ！」

まあ、玲にはテスト勉強なんて必要ないんだけど。

「同級生って、俺知らないよ。」

だけどりっちゃんは聞く耳持たず。

「優は！？優はまだ帰ってないのか？最近あいつ、遅くないか？」

そういえば優兄、文化祭が終わって生徒会の仕事も落ち着いたはずなのにまだ、帰りが遅いことが最近多い。

「真、何かしらないか？」

「さあ、しらね。」

真兄と優兄、まだ喧嘩してるのかな。