一ノ瀬さん家の家庭事情。
「俺傷ついたんだ、ドタキャンされて。」

ひええ!

やっぱり怒ってるよ!

あの穏やかで優しい浅丘君を怒らすなんて、あたしってばなんてバカなことを!

「ご、ごめんなさいっ…!でも…あたし、まだ、浅丘君と友達で…いたいです…!」

頭をペコペコ下げる。

「ふっ…アハハッ…」

へ?

今、笑いました?

恐る恐る顔を上げるとそこにはおかしそうに笑う浅丘君。

「うそうそ、そんなに謝らないでよ。一ノ瀬面白いからちょっとからかってみた。ごめんな。これでおあいこ。」

な、なんだ…

本当に怒らせてしまったんじゃなかったんだ。

よかった…!

なんだかこの冬休み中の重かった肩の荷が下りた気分。


「へえ、友達ねー。」

あらかじめほのちゃんには冬休み中の間、メールで相談していたから許してもらえたことを報告。

「愛、友達でいいの?」

「…今は。でもね、いつかは…」

いつかは、彼女になれればいいな…
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