一ノ瀬さん家の家庭事情。
「真兄!」

そこにいたのは、何度見ても恐怖に襲われる、表情をした…

「一ノ瀬…一ノ瀬ってまさか…あの一ノ瀬真の妹!?」

途端に怯えたようにみるみる顔が青ざめていく。

ど、どうしたのかな?

「なんだ、俺の妹って知ってて手、出すなんて度胸あるねー。」

そう言って真兄はどんどんと近づいていく。

え、何この二人、知り合いなの?

「すっ、すみませんでしたーーー!!」

そう叫ぶとそいつは走って行ってしまった。

「はっ、なんだあれ。ひびってやんの。」

バカにしたように鼻で笑う。

ていうか…

「何してるの!せっかくの人生初の告白だったのに!」

形はともあれ、本当に初めてだったのに!

「何言ってんだよ、俺が来てやんなかったらお前、どうなってたかわかってんの?」

うっ…それは…

悔しくて唇を噛むと勝ち誇ったようにあたしの頭を軽く撫でる。

「んじゃお礼に今日の晩飯当番は愛がやってくれると。よし、帰るぞー。」


はあ!?なにそれ!
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