一ノ瀬さん家の家庭事情。
落としたりしたら嫌だから普段は宝物箱にしまってるんだけど、今日は初デートだし、服装にも合うかなって思ってつけてきたんだけど、気づいてくれたんだ!

しかも、かわいいって!

普段言われ慣れていないから余計に嬉しいよ!

「ごめん、突然家になんか呼んで。」

「ううん!あたしも浅丘君のお家の人にあってみたいもん!」

それに普段の浅丘君のこと、もっとたくさん知りたいから。

「でも俺、ちゃんと紹介するのもいいかなって。一ノ瀬が俺の彼女なんだって。」

お、俺の彼女!

ひしひしと実感するこの感じ!

嬉しい!

「ここなんだ。」

浅丘君の足が止まったのは一軒家の前。

表札には当たり前だけど浅丘ってあるから、本当にあたし、浅丘君のうちに来ちゃったんだ!

またうるさく心臓がなってきたよ!

「入って。」

「お、おじゃましまーす…」

綺麗に植えられている花壇の横を通り、ついに玄関の中へ!
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