一ノ瀬さん家の家庭事情。
「これを守れるな?」

「ちょっと!りっちゃん!」

「一ノ瀬、いいから。…わかりました。守ります。」

あ、浅丘君…

「愛のこと、大切にしろよ。愛は俺たちの何よりも大切な宝物なんだからな。」

「はい!必ず。」


そんなこんなで終わった、悪魔ブラザーズと彼氏との初対面。

帰り道、家の前であたしは浅丘君に平謝り。

「ごめんね、本当にごめんね!」

「いやいや、いいよ。それより、家に入って。門限の6時、きちゃうから。」

本気であれを守るつもりですか!?

「あんなの気にしなくていいよ!」

そう言うと、浅丘君はあたしの頭をポンと軽く撫でた。

その行為にいちいち胸がキュンとなる。

「いや、守るよ。一ノ瀬のこと、大切にしたいって俺言ったでしょ?」

浅丘君…!

どうしよう、今にも浅丘君のこと、好きで好きで爆発しそう…

「じゃあ、また明日ね。」

自転車に乗って帰ろうとしたその後ろ姿。
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