一ノ瀬さん家の家庭事情。
なんだかごまかされたようなきがするのは、きのせい?

きっと今あたしは疑心暗鬼になってる。

お風呂に浸かりながら考える。

あんなに感情的になった玲。

なにかをごまかしているようなりっちゃん。

みんな、変だよ。

誰かに相談したいのに、できない。

お母さん、みんなは何を知ってるの?

どうしてあたしに隠そうとするの?


お風呂から出て、部屋に上がると玲はベッドの上で本を読んでいた。

いつもなら上がるのが面倒だとか言って、あたしのスペースである下の方で漫画を読んでいるのに今はちゃんと自分のスペースで寝転がってくる。

「玲、お風呂空いたからお湯が温かいうちに入ったら?」

あたしの言葉に全く持って無視。

「ねえ、玲ってば!なんで怒ってるの?あたしがしつこいから?」

「うるさい。別に怒ってない。」

玲はそう言うとあたしの横を通り抜けて、部屋を出て行った。
< 70 / 391 >

この作品をシェア

pagetop