君を思いて
君を思いて出会う夏
ミーンミンミンミンミーン。
セミの鳴き声がうるさく夏の訪れを嫌でも感じてしまう今日この頃。
私碧宮 桜月は一人稽古に励んでいた。
対戦相手がいないということはとてもつまらないものである。全く、いたぶる相手がいないじゃないか!!
そのまま稽古を続けようか迷ったけれど
一人ではやることも限られてくるので
家に帰ることにした。
道場をでて少しすると、ポツポツと雨が
降り始めた。はぁ、たいぎい。と思いながら目の前の階段を一気に駆け下りようとした。しかし、雨で濡れた階段で足を滑らせてしまった。やばい!そう思い柔道で言う
受け身をとろうとしたが時すでに遅し。
私は、真っ暗な世界へと引きずりこまれていた。
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