FLOWER。
「なんでもいいけどさ、独りにしてくれないか 思い出に浸かりたいんだ」
「え、あ、ごめん」
とりあえず私の勘違いだったわけか。これは私も恥ずかしいぞ。そして罪悪感はさらに増した気がするんだが
「迷惑かけて、ごめんな。もう図書館は今日で最後だから。だから、ありがとう。」
「え、あ、うん。」
私は屋上から出る。鼻で笑った罪悪感と彼の家庭の事情を聞いてしまった事にさらに罪悪感が増した。今日で図書館に来るのも最後ってくらい彼を傷つけてしまったのかな?
--------------ん?待てよ。何か引っ掛かる。
「"今日で最後だからありがとう" …? --------------ま!!!」
私は屋上へ戻った。扉を力強く開けて。
今日で最後じゃない。今日で最期なんだ。