FLOWER。
◇
◆
◇
◆
「そうかぁ…。世話かけたな」
「先生知っていたんですか」
職員室で、ゴリラ先生は椅子へ腰掛けるも辛そうな声で語る。
「あいつはなぁ、プロの小説作家を目指してたんだぁ。だけどなぁ、イジメにあって指がな、ヤられちまったんだ」
「そんな」
「で、此処へ転校してきたんだ。詳しい話は親御さんに聞いたんだがなぁ。なんつーかなぁ。あいつ、荒れてんだよ」
その後、詳しく聞いた。お父さんが絵本作家で、母子家庭。二人きりで生活しているという事。イジメが原因で利き手を失った事。ウホウホしか聞き取れなかったけれど、多分こんな事を喋ってた。
「力になれねぇんだぁ、先生も悔しいなぁ、、」
涙声をあげるゴリラは何処かシュールだ。だけど、それ程彼の事を思うゴリラは他にいるのだろうか?ジャングル内駆け回ったとしてもこのオスゴリラだけだ。
「名前だけ、彼の名前だけ教えてもらえませんか?」
「 二年の狭間(はざま) 式(しき) だぁ」
「先生、ありがとうございます!」
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「そうかぁ…。世話かけたな」
「先生知っていたんですか」
職員室で、ゴリラ先生は椅子へ腰掛けるも辛そうな声で語る。
「あいつはなぁ、プロの小説作家を目指してたんだぁ。だけどなぁ、イジメにあって指がな、ヤられちまったんだ」
「そんな」
「で、此処へ転校してきたんだ。詳しい話は親御さんに聞いたんだがなぁ。なんつーかなぁ。あいつ、荒れてんだよ」
その後、詳しく聞いた。お父さんが絵本作家で、母子家庭。二人きりで生活しているという事。イジメが原因で利き手を失った事。ウホウホしか聞き取れなかったけれど、多分こんな事を喋ってた。
「力になれねぇんだぁ、先生も悔しいなぁ、、」
涙声をあげるゴリラは何処かシュールだ。だけど、それ程彼の事を思うゴリラは他にいるのだろうか?ジャングル内駆け回ったとしてもこのオスゴリラだけだ。
「名前だけ、彼の名前だけ教えてもらえませんか?」
「 二年の狭間(はざま) 式(しき) だぁ」
「先生、ありがとうございます!」