プライド
あなたとの不純な恋愛をしていたこの半年間。
私は少なくともあなたを愛していた。
だからこそ、ますます女に磨きをかけた。
エステやサロンに通って、あなたがいつまでもドキドキするような、そんな女でいようと心がけていた。
今着ているドレスだって、平社員の私には痛い出費で買ったもの。
あなたがホテル主催のパーティーにわたしを連れて行ってくれると言ったから。
今までの私では着れないような、大胆に背中と胸元があいた黒のドレス。
これを着ていれば、あなたの隣でも胸を張って歩けるような気がしたから。
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