All I have to give
「何なんだろうな…この感情は」
10も下のガキが、日和に似てるなんて。
そんなハズねぇのに。
見た目も中身も、一緒にいればいるほど、似てる。
「ハル…?」
そうやって、俺を呼ぶ声も…
「んっ…」
全部、壊したくなる。やっぱり違うんだって、知りたくなる。
「俺に移しちゃえば、治るだろ」
そう言って、深く彼女にキスをした。
抵抗もしなければ、嫌な顔すらしない。
ただただ、求め合うように交わされる。
似た者同士。
愛に飢えた、似た者同士なんだよ俺等。
「ハ…ル…ん」
何もかも、溶けて消えちまえばいいのに…
「ど、したの…急に」
安原 結愛。結ぶ愛って書いてユナ。
そう言ったお前の瞳は、ひどく悲しそうだったのをよく覚えている。
『名前なんて、ただの飾りみたいなものだよね』
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