All I have to give
ハルは不満そうに眉をひそめた。
「いっつも、自分勝手!!何でもかんでも自分中心で…それにどれだけ振り回されたか!!」
「そうしなきゃ、俺は一生後悔すると思った。確かに会社や親父や日和にはたくさん迷惑かけたけど…それでも譲れないもんがあるんだよ」
真っ直ぐ私の瞳を見つめるハルも、泣き出しそうなくらい切なさが滲んでいた。
「俺は、お前が…結愛じゃなきゃ…」
「ハル…」
「いなく、なるなよ。ずっと…俺の隣にいろよ」
ズルいよ。
こんなに、掻き乱して…
全部持っていっちゃうんだから。
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