満ち潮のロマンス
1
ぐるぐるふわふわ気持ち良い
ずっとこの麻痺した感覚が続いて醒めなければいいのに。
いやいや、もー歩けない!やっぱり気持ち悪い!
深夜1時もうすぐ2時。見慣れた細い道あと少しで自宅なはずだけどもう歩けない。
ちょっと飲みすぎた…目の前ぐるぐるするし寒いのか暑いのかも分からない
壁に寄りかかったつもりがいつの間にかしゃがみこんでさらには道端に寝転んでしまった。
この状態はまずい…でもだめだ起き上がれない
「君、」
男の人の声、呼ばれたのがどこからなのかも分からない
「君、救急車、呼ぼうか?」
耳元で声。
救急車は駄目。だたの酔っぱらいだもん。
「だいじょうぶ…れす。歩けます…から。」
もううまく口も回らない状態。わたしきっとかなりお酒臭いはずだ。
「あぁ、かなり飲んでるんだね。家は近くですか?
タクシー呼びますよ。」
「ちかいれ…す。
でもらめ
……ここが…きもちいいから少しこのままにしておいて…」
「…そんな事を簡単に言っては駄目ですよ。」
あ、今ちょっと笑った?優しい声にゆっくりとした話し方。
なんだろう墨の匂い?それから着物の匂い。
顔がぼやけて全然見えない。
「は…吐きそ…う」
「ここではちょっと…!」
慌てた声にそれから体がふわっと起き上がって…
「吐くならこっちで…
大丈夫?」
それから全く記憶がない。
30歳春。
10年以上している仕事ももう諦めかけてしまっている。
成長しているのは歳だけだと。
誕生日に行き付けの飲み屋で派手に飲んで、飲んで…
結果いい年して人様に迷惑をかけるなんて…!
ずっとこの麻痺した感覚が続いて醒めなければいいのに。
いやいや、もー歩けない!やっぱり気持ち悪い!
深夜1時もうすぐ2時。見慣れた細い道あと少しで自宅なはずだけどもう歩けない。
ちょっと飲みすぎた…目の前ぐるぐるするし寒いのか暑いのかも分からない
壁に寄りかかったつもりがいつの間にかしゃがみこんでさらには道端に寝転んでしまった。
この状態はまずい…でもだめだ起き上がれない
「君、」
男の人の声、呼ばれたのがどこからなのかも分からない
「君、救急車、呼ぼうか?」
耳元で声。
救急車は駄目。だたの酔っぱらいだもん。
「だいじょうぶ…れす。歩けます…から。」
もううまく口も回らない状態。わたしきっとかなりお酒臭いはずだ。
「あぁ、かなり飲んでるんだね。家は近くですか?
タクシー呼びますよ。」
「ちかいれ…す。
でもらめ
……ここが…きもちいいから少しこのままにしておいて…」
「…そんな事を簡単に言っては駄目ですよ。」
あ、今ちょっと笑った?優しい声にゆっくりとした話し方。
なんだろう墨の匂い?それから着物の匂い。
顔がぼやけて全然見えない。
「は…吐きそ…う」
「ここではちょっと…!」
慌てた声にそれから体がふわっと起き上がって…
「吐くならこっちで…
大丈夫?」
それから全く記憶がない。
30歳春。
10年以上している仕事ももう諦めかけてしまっている。
成長しているのは歳だけだと。
誕生日に行き付けの飲み屋で派手に飲んで、飲んで…
結果いい年して人様に迷惑をかけるなんて…!
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