紅桜の散る頃に。


度々喧嘩をおっ始めようとしていた蛍とかなくんだったけどなんとか無事に家まで着いた。

「ただいまー」

玄関を開けるとドタドタと走る音が聞こえてきた。


「ねーちゃん!!!!!!!!!!」

思いきり助走をつけて私のお腹へダーイブ。

危うくさっき食べたもの全部出そうだったよ....


「た、ただいま....隆人」

「おかえりー!!!!あーっ蛍もいるっ!!!遊ぼーぜ!!!!」

「こーら、蛍くんでしょー?いっつも言ってんじゃん。」

隆人に言い聞かせ家の中へ入る。

「おー?隆人でかくなったか?」

蛍は隆人の頭をわっしわしと撫でて先へ進んでいった。

「隆人くん....可愛いね、」

かなくんはふわっと笑った。

あ....やっぱり私の知ってるかなくんだ....あのときの笑顔と一緒。

「ヤンチャだけど、ね」

笑いかえすとかなくんはまたふわっと笑った。
< 26 / 29 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop