Secret

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冬に比べると随分日が長くなったお蔭でまだ辺りは明るい。

その所為か、校庭のグランドでは部活を終えた生徒達が自主練に励んでいた。

そんな生徒達を横目に校内に入るとそこは静まり返っていた。

なんとなく気味悪さを感じた私は、昇降口で手早く上履きに履き替え足早に教室に向った。



ドアにあるガラス部分から何気なく教室内を覗いてみたけど茜色に染まったそこには当然の如く誰もいなかった。

だから油断していた。

誰もいない。

そう分かった途端、心のどこかにあった緊張感が解け

怠慢な動きでドアを開け放った私は――

その瞬間思わず動きを止めてしまった。

整然と並んだ机。

キレイに消された黒板。