Secret
瑛太はこの学校ではじめてできた男友達だった。

入学後席が隣だった瑛太。

はじめて話をしたのは、入学式の翌日だった。

最初の授業が始まって20分程経った頃、私は異変に気付いた。

それまで、先生が黒板に書いた文字をノートに黙々と写していた瑛太が突然ソワソワとし始めた。

ペンケースの中を覗いてみたり

机の中を探ったり

鞄を開けてみたり

とにかく挙動不審丸出しだった。

そんな瑛太から、私は目が離せなかった。



その時、ふいに私の方に瑛太が視線を向けた。

瑛太をガン見していた私。

必然的に視線が絡み合う。



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