Secret
長年の付き合いでそれを嫌って程分かっている私は、アドレス帳から実家の番号を選び発信する。

呼び出しのコールがしばらく鳴って

『――はい』

余所行きのママの声が聞こえた途端

「ママ!!」

発した私の声は自分でも驚くほど弾んでいた。

『姫花?』

「うん!!」

『元気そうね?』

「うん、私は元気。みんなも元気してる?」

『えぇ、相変らずよ』



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