Secret
「サンキュ」

「あっ、私、もう1つ消しゴム持ってるから、それ今日1日使ってていいよ」

「マジ!? すげぇ、助かる」



その授業が終わり、休み時間になると瑛太は徐に私に話し掛けてきた。

「なぁ、ちょっと聞きたい事があるんだけど」

「なに?」

「あんた……じゃなくて、三浦 姫花だっけ?」

「うん、そう」

「姫花ってさ、甘いものが好きなの?」

「え?」

「借りた消しゴム」

「消しゴム?」

「消しゴムがチョコレートの香りつき消しゴムだったから」

……そう言えば、貸した消しゴムって香り付き消しゴムだったっけ……

「うん、好きか嫌いかって言われたら大好きかな」

「やっぱり、好きなんだ」

「うん」

した。



< 14 / 207 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop