Secret
綺麗に片付いた部屋に満足しながら、ふと時計に視線を向けると家を出る予定の時間の10分前だった。

……やばっ!!

迎えに来てくれる人は時間にだけは正確な人だから急がなきゃ!!

クローゼットを開けた私は、実家に帰るだけなんだからとTシャツとデニムのスカートを取り出すとバタバタとそれに着替えた。

「……メイクは……しなくてもいいか」

1人呟き、バッグに財布とケイタイを放り込み、キーケースを掴み小走り気味に玄関に向かう。

サンダルを足に引っ掛けて外に出るとどこまでも青い空が広がっていた。

眩しいくらいの光りに目を細め

玄関のカギを施錠した私はエレベーターに乗り込んだ。



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