Secret
「……」

「北山先輩の時はそんな忠告なんてしなかったじゃん」

「……」

「付き合うかどうかの判断なんて自分でできるし」

「……」

「朝緋が私を見張るのは勝手だけど」

「……」

「学校での人付き合いにまで口出ししないで!!」

感情任せに一気に言葉を吐き出した私は、乱れた呼吸を整えながら朝緋を見据える。

だけど、そんな私の眼力なんて足元にも及ばないような鋭く威圧感溢れる眼付きで私を見据える朝緋。

背けたくなる視線を必死で朝緋に固定して、弱みを見せないように耐える。

しばらく続いた睨み合いは

「……まったく……」

朝緋の呆れ果てたように盛大な溜息で終止符が打たれた。

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