Secret
◆Ⅱ◆
木々の葉が新緑色に染まり、陽の光を受けてキラキラと輝いている。
5月。
入学してちょうど1ヶ月。
高校生活にも少しだけ慣れてきた頃
私は突然の訪問者に呼び出された。
その訪問者はお昼休みに突然私の教室に現れた。
『三浦さんっている?』
突然、開いたドア隙間から顔を覗かせた先輩に、それまで賑やかだった教室内は水を打った様に静まり返った。
クラスメイト達は、ドアが開いた瞬間のポーズのまま固まっていた。
それは、私も例外ではなくお箸でご飯をつまみ口元に運ぼうとしていた私はその動きのまま開いたドアの方に視線を向けていた。
まるで時間が止まったかのような空間でその人だけはぐるりと教室内を見渡した。
そして、その視線を私で留めると
「あっ、いたいた」
嬉しそうに口角を引き上げると
遠慮もなくズカズカと教室に入ってくる。
ドアの陰に隠れていた足元が見えてから、その人が同級生ではなく先輩だという事が分かった。
5月。
入学してちょうど1ヶ月。
高校生活にも少しだけ慣れてきた頃
私は突然の訪問者に呼び出された。
その訪問者はお昼休みに突然私の教室に現れた。
『三浦さんっている?』
突然、開いたドア隙間から顔を覗かせた先輩に、それまで賑やかだった教室内は水を打った様に静まり返った。
クラスメイト達は、ドアが開いた瞬間のポーズのまま固まっていた。
それは、私も例外ではなくお箸でご飯をつまみ口元に運ぼうとしていた私はその動きのまま開いたドアの方に視線を向けていた。
まるで時間が止まったかのような空間でその人だけはぐるりと教室内を見渡した。
そして、その視線を私で留めると
「あっ、いたいた」
嬉しそうに口角を引き上げると
遠慮もなくズカズカと教室に入ってくる。
ドアの陰に隠れていた足元が見えてから、その人が同級生ではなく先輩だという事が分かった。