Secret
・・・・・・失敗した。

もっとしっかりと確認するべきだった。

一気に陥った自己嫌悪。

そんな私の耳に

「三浦さん」

愛らしい声が響く。

「・・・・・・はい?」

どこまでも落ちていくテンションに抗う事のできない私は、その心境が明らかに顔に出ていることに気付いていたけど、それを隠す余裕もなく後ろを振り返った。

「私、三島乃愛っていいます」

「・・・・・・はぁ・・・・・・」

「仲良くしてね」

にっこりと愛らしい笑みを浮かべている彼女の言葉がなぜか理解できない。

「仲良く? それって・・・・・・」

「・・・・・・?」

「友達ってこと?」

「う・・・・・・うん。ダメかな?」

僅かに動揺した表情で小首を傾げる彼女に

「ぜ・・・・・・全然、ダメじゃない!!」

私が興奮の余り、必要以上に彼女に接近し、鼻息荒くその小さな手を握り締めたのは言うまでもない。



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