Secret
◆◆◆◆◆



その出会いがきっかけで私と乃愛は親しくなった。

初対面のあの日からまだ2週間弱。

校内で過ごす時間の殆どを私は乃愛と過ごしている。



入学式の日にいきさつは予定と全然違ったけど、こうして友達ができた私はとても幸せだと思う。



「あっ!!また、姫花笑ってる」

心境に比例するかのように上がった口角を指摘された私は、誤魔化すように唐揚げを口に入れようとお箸で挟もうとした瞬間

「・・・・・・あっ・・・・・・・」

「も~らいっ」

横から伸びてきた手に奪い取られてしまった。

「青木!!」

乃愛の怒声が響き私は肩を竦めた。

「美味いな」

一方、乃愛に怒鳴られた張本人である瑛太は、至って平然としている。

ううん、寧ろ乃愛の声が聞こえなかったかのように唐揚げを頬張っている。



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