意地悪な君と意地っ張りな私
彼女がいるって言ったら、
なんか悔しそうな顔すると思ったのに。
もしかしたら嫉妬なんてするかもとか思ってた俺。
馬鹿だ。
こいつは俺のことなんとも思っちゃいない。
いや、俺だってなんとも思ってねえ。
だけど
あいつが走っていく時、
確かに苦しそうで悲しそうな顔をした。
放っておけなかった。
必死に名前を呼んで追いかけようとした。
「ちょっと玲央くん!なんで行っちゃうの!」
「いいから離せ。」
俺は真希とかいう奴を振りほどこうとする。
「たかだか2週間ぽっちの付き合いじゃん!
玲央くん、別に咲良のこと好きじゃないんでしょ?!」
プチン