不思議な双子と孤独な少女
「目の下にクマが!!」


どうしたの?と聞いてくる都枝さん。




「あぁ…昨日、眠れなかったんです♪」


「そう…?ちゃんと睡眠は取るのよ…?」


「すいません…」



男のオレにしては長い、肩までかかった髪を

都枝さんは撫でて



「何でこんなに可愛い子を、貴方のお母様は捨てたのかしらね」



と微笑んで言った。



…優しすぎる都枝さんに手を振り、学校へ行く。



「…ふふ」



思わず笑みが溢れてしまう。



制服は彼女が買ってくれた。


オレにはまだ大きかったが
そこにも“優しさ”が

多く含まれていることを
オレは知っている。



さぁ,遅刻寸前。



都枝さんに撫でてもらった
頭をクシャッと掴み,ニヤけながら学校に行く。




キーンコーンカーンコーン…




マズい…
早く学校に行かなきゃ…


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