赤リボンちゃん
「“はぁ!?”とはなんだ!人が折角誘っておるのに!」
「いや…すまん…。って、待て!
いいかの!?俺は狼だぞ!?」
普通、人間の家に招こうとは思わないだろ!
親に襲わなかったのか!? こいつは。
しかし、千里は首をかしげるだけだった。
「?、狼だからどうしたというのだ? 暁は私の友人だ!
友人を家に招いて何がいけない?」
とても嬉しそうに笑う千里…
なんだよ…こいつ
「俺はお前と友達なんかになった覚えはない!」
人間なんかと仲良くすれば、俺は群れから見放されてしまう。
今日初めて外に出たんだ。
俺の人生はこれからなんだよ!
「そうか? 私は暁と居て、すごい楽しい!
お前は…私と居て楽しくはないか?」
「んなもん、楽しいわけ…」
なんなんだよ…こいつ。
人間の敵である俺に、笑いかけて…
楽しそうに話しかけてきて…
怯えたりもせずに、本とに嬉しそうに…
「本と…なんなんだよ…」
俺はその場にしゃがみ込んだ。
頭を悩ませながら、しゃがみ込んだ。
「ん?」
んな、可愛い顔で聞かれたら…