真実の元姫。

「千秋の話を、ちゃんと聞いた方がよかったのか?」

と言う真。

「でも、もし千秋が本当のことを言ってたら瑠奈が嘘つきってことになる。」

楓。

「なぁ、彰人はどー思う?」

俯いたままだった彰人に俺は自然とそう言っていた。

ゆっくり顔をあげる彰人。

「俺は…もう、何を信じたらいいのかわからねぇっ…」

悲しそうな顔。

「でも一つだけわかるのは…」

と続ける彰人。

「あいつの…千秋の心から笑った顔を一度も見てねぇんだ。」

ドクンッ

そうだ。

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