真実の元姫。

「だから、なんで俺の彼女をフったんだよ!?」

ごめん。ちょっと意味がわからない。

「タカ。普通は、よくも俺の彼女を奪ったな!?じゃねーの?」

と要が言った。

「そーだよ。普通はそーだろ。」

と俺も言った。

「いや、しょーがないんですよ。むしろ俺には勿体無いくらいの彼女だったんで。俺をフった時も、涙ながらに何度も謝ってたし。」

それは、そいつの作戦だろ。

「だから、なんであいつをフったか聞きに来たんだ。俺が諦めた意味がないだろ?」

こいつは本気でその彼女のことが好きだったんだろう。

すごくせつなそうな顔をしていたから。

「お前…喧嘩かと思ってついてきたのに。ただでさえ厳つい顔してんだから!紛らわしいことすんな!」

「す、すんません。」

< 191 / 447 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop