真実の元姫。
パッと手を離した彰人。
「…なんでもない。」
「…そっか。じゃあね。」
今度こそ千秋は、去って行った。
ガチャン
千秋が去った後、彰人はしゃがみ込んだ。
そんな弱そうな格好してんじゃねーよ。
今のこいつなら誰でも倒せそうだ。
こいつは、今千秋のことしか考えてねーんだから。
なんだよ。
これが彰人の本当の姿なんじゃねーか。
千秋のことが好きで…
たまらないんじゃねーか。
「お前もやっぱり、千秋のこと好きなんだな。」