真実の元姫。

「「ちーちゃん!」」

「「千秋さん!」」

いつの間にか駆けつけた王月の下っ端くんたちとボロボロの海龍の下っ端くんたち。

「私が関わらなければ、そんな風にならなかったのに。ごめんね。」

「「そんなことない!」」

みんな…。

「俺たちは…族に入ってるんだから、怪我するのなんか当たり前なんです!」

「だからこれは千秋さんのせいなんかじゃっ!」

「ううん。私のせいだよ。海龍がバラバラになったのは。幹部以上と下っ端くんたちとで分かれてしまったのは、私があなた達に関わったせい。」

私が関わらなければ、そのまま仲の良い海龍だったのにね。

「いや、それは俺たちがお前を信じなかったからでお前のせいじゃない。」

ううん。信じてもらえなかったのは私がみんなになにも明かしてなかったから。

「それなら、私が嘘をついたから!」

「その元の原因だって…私が雅也くんから逃げたから。」

これは全部、私の責任。

「今まで、本当にありがとうっ!」

今までで、一番心の底から笑えた気がする。

< 308 / 447 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop