真実の元姫。

「おい!すぐに救急車呼べ!」

雪さんが指示を出す。

「千秋。」

今まで見たことないくらい弱々しい雪さん。

今にも泣き出してしまうんじゃないかと思うくらいに。

でも、ぐっと堪えてるんだ。

他のみんなが、泣いているから。

「「ちーちゃんっ…」」

「「千秋さんっ!」」

「「千秋ちゃん…」」

「「千秋…」」

ねぇ、どうして?

「やっと、全部終わったんだよ?さっきまで笑ってたじゃないっ…」

普通に元気だったじゃない。

「私はっ…まだあんたに…恩を返せてないっ…」

一人にしないって決めたのに。

一人でどこかへ行ったりなんか、しないでよ。

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