真実の元姫。
雪side
病院について。
あれからどのくらいたっただろう。
たった1分が、何時間にも感じられる。
そして、
「外傷は特にないですが…かなりのストレスが溜まっていたのでしょう。身体が限界だったのかもしれません。意識が戻るかどうかは、本人次第です。」
あぁ。
やっぱり。
この頃、いろんなことが起き過ぎていたんだ。
今日だって千秋は、過去のことを急に思い出した。
親父さんのことも。
ダンッ
壁を殴る。
どうして俺は、こんなになるまで気づかなかった?
ずっと一緒に暮らしているのに。
なんで、何もできなかったんだよ。