真実の元姫。

ちくしょう。

家族なのに。

「「雪!」」

「父さん。母さん。俺っ…っ…」

「よくがんばったな。」

「あんたはあんたなりに千秋をちゃんと守ってたよ。」

俺はなんでこんなにも無力なんだろう。

「千秋っ…」

ごめんな。

「自分を責めるな。まだ20歳そこらの子供にしてはよくやったよ。お前は。」

「雪はいつだって千秋の味方だったじゃない。」

「それを言うなら、マミちゃんだってそうだよな?」

いきなり話を振られるマミちゃん。

「私はっ…千秋に救ってもらったからっ…」

泣きながら話すマミちゃん。

「でも、私は千秋にっ…なんにもっ…できなかっ…たっ…」

< 326 / 447 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop