真実の元姫。

「「それは違う。」」

王月の幹部や

海龍の幹部。

雅也と瑠奈。

俺と両親の声が揃った。

「千秋はマミがいたから、笑顔でいられたんだ。」

「千秋は新垣がいたから、一人じゃなかったんだ。」

「むしろあんたがいたから千秋は今まで頑張ってこれたのよ。」

「俺が言えることじゃないが。千秋はお前に一番感謝していると思う。」

「そうそう。いつも家でもマミちゃんの話ばっかりだし。」

「千秋は本当にマミちゃんが大好きなのよ?」

「マミちゃん。君は俺たちと千秋が家族になる前からずっと、誰よりも千秋を守ってくれた。」

俺よりもずっと前から。

「ありがとう。」

「っ…うわーんっ」

大声で泣きだすマミちゃん。

「なんだ。わかってるじゃないか。雪もみんなも。」

と、父さんが言う。

「そうね。」

と、母さんが微笑んだ。

わかってるって…何を?

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