真実の元姫。

さよならを言うのが、

みんなより少し早いだけ。

目を閉じると今までのことを思い出す。

これがいわゆる、走馬灯ってやつなんだろうなぁ。

いろんなことが一気に蘇る。

思い出したくないことまで。


「あんたがいなければっ!」


ごめんなさい。ごめんなさい。

でも、もう私は死ぬから。

だからどうか

許してください。

お母さん。

「…!」

え?誰…?

「千秋!」

暖かくて優しい声。

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